静かな町並みに溶け込む格子と塗り壁の和風邸宅 築110年の旅館のような住まい
- 場所
- 岐阜県土岐市
- 家族構成
- 両親+夫婦+子ども1人
- 築年数
- 110年
- リフォーム面積
- 283.641㎡
- 工期
- 1年2か月
外観は印象を変えず和モダンに
グレーの塗り壁にアンティークブラウンの木製の玄関戸や木格子と腰壁板。玄関戸は建具職人の手造り。
風情たっぷりの玄関
網代の下がり天井に間接照明が施されました。御影石の土間も上品です。
思い出の詰まった箱階段はそのままに
K様が絶対に残したかった箱階段。新設した壁・床が違和感が無く馴染む高い施工技術が光ります。
景色を楽しめるLDK
桧の無垢床に杉の天井、漆喰壁を使った明るいLDKが完成。勾配天井になぐり加工の大梁が映えます。
2階の子世帯LDK
子世帯のLDKは天井高を上げて、古民家らしい既存の梁を現しにしました。キッチンを後付けできるように配管・配線も施しました。
静かな町並みにしっくりと溶け込む格子と塗り壁の和風邸宅。築110年という風格はそのままに、近づいて見ると建具も瓦も新しいこの継承の技は見事。 地元の名士が建て、お祖父様が買い受けた住まいのリノベーションをKさんが検討し始めたのは、ご両親の家事負担や健康を考えてのことでした。「築100年以上ならではの趣を残したかったので、3年かけて高山や岩村にある古民家を見学しイメージを膨らませました」とKさん。お父様は「今後は息子の代になるので、改築は息子に任せることに決めました。『弘栄さんの家は収納内まで無垢を張るなど、細部まで行き届いている』と息子が熱心に勧めてくれた上、担当の方の誠実な人柄も決め手になりました」と振り返ります。K邸はいったん構造のみにして耐震・断熱を施し、動線のいい間取りをゼロからつくり上げました。お母様は「玄関からパントリー・キッチン・洗面室が一直線に繋がり、家事が本当にラクです。冬の底冷えもないんですよ」とにっこり。「父が庭を眺めながら『毎日、高級旅館に泊まっているみたいだな』と喜んでいるのが何よりうれしいですね」。